「今すぐにでも退職して、違う仕事をしたい」
「公務員を辞めたいけど、退職代行は使えるんだろうか?」
「公務員でも使える退職代行サービスを知りたい」
公務員として働く人の中にも、退職代行の利用を考える人も少なくありません。しかし、民間とは勝手が違うので、「本当に退職代行を使えるの?」と不安を感じることもありますよね。
この記事を読むと、下記のことがわかるようになります。
1.公務員も退職代行で辞められる【ただし民間とは違う注意点が】
2.公務員も有給消化して辞められる【職場の人と会わずに退職も可能】
3.公務員におすすめの退職代行サービス
疑問を解消して今すぐにでも仕事を辞めたい公務員の人は、ぜひチェックしてみてください。
公務員も退職代行で辞められる【ただし民間とは違う注意点が】
役所職員、教員、自衛隊など公務員の場合、民間企業とは退職の条件が違うため、公務員ならではの注意点があります。
具体的には下記の通り。
・公務員は原則自由に退職はできない
・自衛隊は特に退職の条件が厳しい
それぞれの理由について解説していきます。
公務員は原則自由に退職はできない
原則、公務員は自由に退職できません。
一般的な民間企業に勤める正社員など無期雇用の労働者は、民法627条で「2週間前までに申し出れば、退職可能」と定められています。
会社の就業規則では、「退職の1ヶ月前までに申し出る」などと定められていますが、原則会社側に労働者の退職の意思を拒否する権利はありません。
ただし、公務員の場合は民間企業とは違い、労働者からの退職の申し出だけでは不十分。上司にきちんと退職を承諾してもらう必要があります。
国家公務員と地方公務員それぞれに関する法律があり、例えば、国家公務員法では次のように規定されています。(休職、復職、退職及び免職)
(休職、復職、退職及び免職)
国家公務員法 第61条 職員の休職、復職、退職及び免職は任命権者が、この法律及び人事院規則に従い、これを行う。
<引用元:電子政府の総合窓口 e-Gov>
こちらは、地方公務員法です。
(法令等及び上司の職務上の命令に従う義務)
地方公務員法 第32条 職員は、その職務を遂行するに当つて、法令、条例、地方公共団体の規則及び地方公共団体の機関の定める規程に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。
<引用元:電子政府の総合窓口 e-Gov>
(職務に専念する義務)
地方公務員法 第35条 職員は、法律又は条例に特別の定がある場合を除く外、その勤務時間及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、当該地方公共団体がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。
<引用元:電子政府の総合窓口 e-Gov>
つまり、公務員は職務上の義務として、「法令および上司の命令に従う義務がある」ということ。民間企業の労働者とは異なり「いつでも」退職を申し出ることはできないのです。
しかし、自由に退職できないとは言え、退職自体を認めてもらえないわけではありません。上司と協議・調整しながら退職の手続きを進めることになるでしょう。
自衛隊は特に退職の条件が厳しい
公務員の場合は、民間企業と同じ流れにはならないことをお伝えしましたが、自衛隊の場合は、さらに退職のハードルが高くなります。
自衛隊法では、下記のように明記されています。
(退職の承認)
自衛隊法第40条 第三十一条第一項の規定により隊員の退職について権限を有する者は、隊員が退職することを申し出た場合において、これを承認することが自衛隊の任務の遂行に著しい支障を及ぼすと認めるときは、その退職について政令で定める特別の事由がある場合を除いては、任用期間を定めて任用されている陸士長等、海士長等又は空士長等にあつてはその任用期間内において必要な期間、その他の隊員にあつては自衛隊の任務を遂行するため最少限度必要とされる期間その退職を承認しないことができる。
<引用元:電子政府の総合窓口 e-Gov>
つまり「任務に支障が出る場合は、退職が後ろ倒しになる」ということ。
どのような場合に、この法律が適用されるかは定かではありませんが、退職できない、または時間がかかる可能性があることは覚えておきましょう。
ただし「その退職について政令で定める特別の事由がある場合を除いては」と書かれていますので、政令で定める特別の事由であると認められれば、退職できるでしょう。
公務員も有給消化して辞められる【職場の人と会わずに退職も可能】
公務員の退職が民間企業よりも少し難しいことは確かですが、公務員も有給休暇を消化して退職することはできます。
簡単に即日退職とはいかないかもしれませんが、有給を取得し消化することは権利なので、退職すると伝え認めてもらった後は、全て有給消化をして過ごすことも可能です。
有給を消化して辞めるには、退職代行を使う前にきちんと業務の引き継ぎの準備をしておくとスムーズです。
ただし、懲戒処分の可能性があるため、無断欠勤だけは絶対に避けてください。正当な理由なく勤務を欠いた場合、10日以内だと減給または戒告、11日以上20日以内は停職または減給、21日以上では免職または停職と定められているので、注意が必要です。
また、公務員の場合は退職時に「辞令交付」を受けることになります。基本的には、辞令交付式に出席して受け取ることになりますが、必ずしも出席する必要はありません。
辞令とは「〇〇の職を解任する」といった紙が交付されるだけなので、退職代行の担当者にお願いして、郵送で送ってもらうよう伝えてもらいましょう。
公務員におすすめの退職代行サービス
これまでお伝えしてきたように、公務員の退職は少し複雑です。
そのため、退職代行サービスを利用する際は、トラブルのリスクを避けるためにも、経験が豊富で実績のある業者を選びましょう。
また、その際民間の退職代行サービスへの依頼はおすすめしません。
質の良い民間の業者もありますが、民間業者は「交渉ができないため、万が一のトラブルに弱い」からです。
したがって、公務員が退職代行サービスを選ぶ際は、以下の条件がそろっている業者への依頼をおすすめします。
・交渉ができる
・訴訟に対応できる
・退職成功率100%
公務員を対象としたサービスを提供していない業者も多いため、自力で上記の条件をクリアした業者を探し出すのは、少々大変ですよね。
そこで、こちらで公務員におすすめの退職代行サービスを2つご紹介します!
各サービスの内容は一覧にまとめていますが、実際の事例などの詳細は公式ホームページに掲載されている情報も確認してみてくださいね。
弁護士法人みやび
あらゆるトラブルに備えて弁護士に依頼したい人には、「弁護士法人みやび」がおすすめ。
弁護士であれば、訴訟などの問題が起きても、法的強制力を持って確実に対応し、当事者をサポートしてくれます。
弁護士に依頼するとなると、料金が高くなるのがネックですが「弁護士法人みやび」は、一般的な弁護士事務所よりもリーズナブル。基本料金以外の報酬も明確になっているので安心です。
弁護士が介入することで、上司や職場の人もきちんと対応してくれるでしょう。
サービス運営会社名 | 弁護士法人みやび |
公式HP | こちら |
退職代行の運営期間 | 非公開 |
料金 | 一律55,000円(雇用形態は問わない) |
支払い方法 | 銀行振込 |
追加料金の有無 | 回収額20%(残業代・退職金の請求等)を依頼する場合 |
退職できなかった場合の全額返金補償 | × |
相談回数 | 無制限 |
対応可能な日時 | 24時間対応 ※有人対応は平日土日10時-21時 |
相談方法 | ・LINE ・メールフォーム |
弁護士(司法書士)または法律事務所が代行してくれるか | 〇 |
労働組合が代行してくれるか | × |
転職・再就職支援があるか | × |
退職代行SARABA
費用を抑えて依頼したい場合は、労働組合が運営する「退職代行SARABA」がおすすめ。
労働組合は「団体交渉」が可能なので、「退職を認めないと言われた際の対応」「退職日の調整」「未払い賃金の請求」などが可能です。
料金は平均相場よりも安い27,000円。追加料金も一切かからないので、かなり負担を減らせます。
サービス運営会社名 | 株式会社スムリエ(退職代行SARABAユニオン) |
公式HP | こちら |
退職代行の運営期間 | 2004年から |
料金 | 正社員・アルバイト共に27,000円 |
支払い方法 | 銀行振込、クレジットカード |
追加料金の有無 | なし |
退職できなかった場合の全額返金補償 | ◯ |
相談回数 | 無制限 |
対応可能な日時 | 24時間対応 ※有人対応も含む |
弁護士(司法書士)または法律事務所が代行してくれるか | × ※顧問弁護士あり |
労働組合が代行してくれるか | ◯ |
転職・再就職支援があるか | 〇 ※転職支援会社の紹介のみ |
まとめ
公務員が退職するには、民家企業とは異なるいくつかの条件があります。
そのため、退職のハードルがほかの職業よりも少々高くはなりますが、退職できるのには間違いありません。
公務員が辞めるには、退職日の調整や有給消化についてなど、交渉を伴う可能性が高いので、退職代行を利用する際は交渉ができるサービスを選ぶことが重要です。
退職代行の利用を検討している人は、まず無料相談を受けて、自分のケースでは退職完了までの道のりがどのようになるのかなど、いろいろと質問して話を聞いてみると良いでしょう。
自分の状況に合ったサービスを選んで仕事の悩みを解決し、新しい職種にチャレンジしてくださいね。