「退職代行を使って円満に辞めたい」
「トラブルなく退職したい」
というのなら、最低限マナーを守って辞めることが大切です。
退職代行を使って辞める場合、自分ですることはほとんどありませんが、いくつか押さえておくべきポイントやマナーがあります。
この記事では、退職代行で会社を辞める際の引き継ぎや手続きなど、必ず押さえておきたいマナーについて解説します。これから退職代行サービスを利用する人は参考にしてみてください。
そもそも退職代行は必要なの?
友達に退職代行でやめようかと相談したら、「何でわざわざサービスを使うの?お金がもったいない」と言われました。
退職代行は本当に必要なんでしょうか?
たしかにそこは気になるポイントですよね。
気になる人も多いと思うので、退職代行は必要なサービスなのか、そしてどのような人におすすめなのか解説しますね。
退職代行は全ての人に必要なサービスではない
退職代行の基本的なサービス内容は、「依頼者に代わって会社に退職の申し出をする」ということ。
結論をいうと、退職代行サービスは全ての人にとって必要なサービスではありません。
「退職する」と伝えて、すんなりOKしてもらえるような会社に勤めているのであれば、わざわざお金を払って退職代行を頼む必要はないですからね。
これまで会社を退職した人たちが退職時に揉めていたりしないのであれば、退職代行サービスを使わずに普通に退職した方が良いでしょう。
ブラック企業の人に退職代行はおすすめ!
退職代行サービスの利用がおすすめなのは、ブラック企業など労働環境の悪い職場で働いている人です。
このような劣悪な環境下で働いていると、パワハラやセクハラで悩んでいる人も多く、上司が怖くて退職を切り出せなかったり、退職届を提出したにも関わらず受け取ってもらえないケースも珍しくありません。
退職代行を使えば、自分で退職の申し出をする必要もないですし、退職日まで出社せずに有給消化して過ごすということも可能です。
申し込みをした翌日から二度と出社せずに「即日退職」することもできますよ。
嫌な会社に二度と行かなくて良いと思うと気が楽になります。
辞めたくても辞められない人は、退職代行を使って今すぐにでもツライ環境から抜け出しましょう!
「即日退職」する方法
民放では、正社員など期間の定めのない雇用(無期雇用)の人は、「退職する2週間前までに申し出ればOK」ということになっています。
(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
民法 第627条 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
(引用:電子政府の総合窓口 e-Gov)
退職までの期間については、会社の規定で1ヶ月以上前まど決められていると思いますが、法律の方が優先されます。
退職日までの2週間は、有給があれば有給消化をして、なければ欠勤にしてもらば出勤なしで退職日まで過ごせます。
これで実質的な即日退職が叶えられますね。
なるほど!それなら直接引き止められる心配もないし、退職できそう…。
退職代行を使う際のマナー。これだけは守ろう
退職代行で辞めるときは、トラブルを避けるためにも最低限守っておきたいポイントがあります。
退職代行の担当者からも説明があると思いますが、大切なことなので事前に知っておきましょう。
退職代行を使って辞める際のマナーは次の3つです。
- 引き継ぎ書などを用意しておく
- 貸与物は必ず返却する
- 退職届は自分で作成する
それぞれについて説明しますね。
退職代行利用時のマナー1:引き継ぎ書などを用意しておく
退職代行で辞める際に気になることのひとつに「引き継ぎが必要かどうか」ということがあると思います。
退職代行で辞める場合は、退職代行が会社に連絡を入れた後は基本的に出社することはないので、直接次の人に引き継ぐ必要はありません。
そもそも退職時に行う引き継ぎには、明確なルールが定められているわけではないですからね。
法律上「2週間以上前に退職することを申し出れば、会社はいつでも辞められる」とは決まっていますが、「引き継ぎは必ずやるべき」といったルールは無いのです。
なんだ、引き継ぎしなくても良いんだ。
いえ、最低限の配慮は必要ですよ。
直接引き継ぎをできないにしても、引き継ぎ書を作ったり、データを用意する、メモを残すなど、次の人が自分の代わりに業務を行えるよう退職前に準備しておきましょう。
もし、説明してもらわないと引き継げないということでしたら、出社せずともZoomを使うなどオンラインでも引き継ぎはできます。
退職代行の利用を検討している人は、以下の引き継ぎに関する記事も読んでみてください。
もし、あなたが会社の人事担当である場合は、退職代行を使われた場合の注意点を要チェックです。
退職代行利用時のマナー2:会社からの貸与物は返却する
会社から借りているものは、必ず返却するようにしてください。
例えば、事務所の鍵を返さず、そのまま音信不通になってしまうと立派な犯罪になってしまいます。
他の貸与物に関しても、きちんと返すのが退職代行サービスを利用するときの最低限のマナーです。
会社からの貸与物には以下のようなものがあります。
- 健康保険証(扶養家族分があれば一緒に返却)
- 社員証
- 鍵やカードキー
- 入管証
- 社費で購入したPC、文房具、図書
- 制服 など
最終日に着た制服は、どうやって返したら良いでしょう?
出社日に返せないものに関しては、郵送でOKです。
健康保険証は退職日まで使えますので、病院に通っている人、通う予定のある人は、退職日が過ぎてから返却すれば大丈夫です。
ちなみに退職日を過ぎた保険証は使えなくなりますので、ご注意ください。
退職代行利用時のマナー3:退職届は自分で作成する
退職に関する手続きは、ほぼ全て退職代行がやってくれますが、退職届の作成だけは自分で行うようにしましょう。
退職届も代行して欲しいなぁ…。
退職届は、本人の希望による退職であると証明するための大切な書類です。もし何らかの手違いがあった場合に、取り返しのつかない会社とのトラブルに発展するリスクがありますのでご自身で用意しましょう。
会社によっては規定で退職届のフォーマットや記入様式が決まっていることもあります。そういった場合は会社の人事に確認の上、その規定に従い作成してください。
会社で退職届の規定があるか分からない場合は、退職代行の担当者にお願いすれば会社に連絡を入れて用意してくれますよ。
退職代行サービス側が独自の退職届の用紙を用意してくれることも多いですが、自分で用意する場合も署名だけは直筆にしておきましょう。
詳しい作成方法については、以下の記事を参照ください。
誰が見ても非常識な辞め方は危険!起こりうるトラブル
退職代行を使う使わないという話以前に、誰が見ても「非常識だ」と思うような辞め方をしてしまうと、トラブルに発展する可能性があるので要注意です。
どのような辞め方が非常識なのかと言うと、
よくあるのが「バックレ」というやつですね。つまり無断欠勤です。
退職を考えている人の中には、「このままバックレてしまおうか…」と考えている人もいるかもしれませんが、これは非常に危険な行為です。
バックレることで起こりうるトラブルは、
- 損害賠償を請求される
- 懲戒解雇されてしまう
大きく上記の2つがあります。いずれも実行されてしまうと、大変なことになってしまいますので、できる限りトラブルが起こらないよう対処しておきましょう。
損害賠償を請求される
「退職代行で辞めたら会社から訴えられるのでは…」と心配する人もいますが、退職代行サービスを使ったという事実だけで、訴えられることはありません。
退職代行を利用する際に「訴えられる」という場合と、「損害賠償を請求される」という意味合いで使われます。
損害賠償とは、違法行為によって損害を被った被害者に対して加害者が保証するという意味です。民法では次のように定められています。
(不法行為による損害賠償)
第709条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
(引用:e-GOV法令検索)
損害賠償を請求するとなると、弁護士を雇ったり裁判を起こすなどお金や手間がかかってしまうため、一職員が退職するだけで会社側が損害賠償を請求するのは稀です。
裁判を起こしたところで、取れるお金もわずかですしね。
ただし、過去には退職時に損害賠償の支払い命令が出た事例もあるので、可能性はゼロではありません。
支払い命令が出てしまった事例を見てみると、会社に連絡を入れることなくそのままバックレてしまい、会社に大きな損害を与えてしまったことで訴えられてしまったようです。
懲戒解雇されてしまう
「懲戒解雇」は、会社からのペナルティの中で最も重いものです。
懲戒解雇されてしまうと、今後の就職が難しくなるなど、社会人にとって大きな影響を及ぼします。
懲戒解雇は、会社の規律や秩序に大きく反した従業員に対して、懲戒(不正または不当な行為に対しての制裁)として行われる解雇のこと。
会社からの懲戒処分には、以下のとおりです。処分は下にいけば行くほど重くなります。
種類 | 概要 |
戒告(かいこく) | 労働者への注意・指導(口頭で行う) |
譴責(けんせき) | 労働者への注意・指導(始末書を提出させる) |
減給 | 一定の期間、一定の割合で賃金を減額 |
出勤停止 | 労働契約はそのままで、労働者の就労を一定期間禁止(賃金は支給されない) |
降格 | 役職や職位を引き下げる(減給) |
諭旨退職 | 労働者に対して退職願の提出を促す(従業員が従う場合→自主退職、従わない場合→懲戒解雇、退職金は全額支給か一部支給) |
諭旨解雇 | 懲戒解雇よりも若干処分を軽くした解雇(解雇予告手当が支払われる、退職金は全額支給か一部支給)) |
懲戒解雇 | 会社からの最も重い処分(解雇予告手当が支払われない可能性がある。退職金は全額支給なしの会社も多い) |
そもそも日本では、法律で労働者が手厚く守られていますから簡単に解雇することはできません。
そのような中、懲戒解雇されるということは、余程ひどい行いをしたということ。
懲戒解雇される行為は具体的に以下のとおりです。
- 横領、窃盗、傷害など刑法犯人に該当する行為
- 賭博(金銭や品物を賭けて勝負を争うこと)
- 重大なパワハラ、セクハラなど
- 経歴詐称(学歴詐称、職歴・所有資格の詐称、犯罪歴の詐称など)
- 正当な理由のない長期的な無断欠勤
この中で退職代行サービスの利用で、該当するものは5番目の「正当な理由のない長期的な無断欠勤」ですね。
損害賠償の場合も、無断欠勤(バックレ)をしてしまったことで、大きな問題になってしまっていましたが、バックレは懲戒解雇されてしまう要因にもなってしまいます。
軽い気持ちでバックレてしまおうか…と考える人もいるかもしれませんが、あらゆるトラブルの元なので、気をつけましょう。
損害賠償に懲戒解雇、考えただけで恐ろしすぎる…。バックレだけはしないようにしよう。
退職を分類分けすると様々な種類がありますので、以下で確認をしてみてください。
バックレは完全NG!バックレるより退職代行で辞めよう
バックレは損害賠償や懲戒解雇など、トラブルの元なので絶対に避けておくべきです。
しかし、中にはパワハラにあっていて上司に退職すると伝えられなかったり、退職を強く引き止められてしまっていると、「バックレるしか会社を辞める手段がないのでは」と思ってしまう人もいることでしょう。
そういった場合は、バックレるよりも退職代行サービスで辞めた方が、絶対的に安全ですし確実に辞められますよ。
なんと言っても退職代行は多くの人を辞めさせてきた退職のプロです。トラブルを事前に予測し、安全に退職できる方法で退職まで導いてくれます。
トラブルを避けるには信頼できるサービス選びが大切
退職代行サービスを利用する際に、トラブルを避けるには信頼できるサービス選びが大切です。
退職代行は現在100を超えるサービスがあるため、中には違法行為をしているような質の悪い業者も存在します。
退職代行の基本的なサービスは「依頼者の代わりに退職の意思を伝える」ということ。この行為自体は、法律に触れることはありません。
「非弁行為」とは、弁護士ではない人が「報酬を得る目的で」「業務として」「法律事務」を行うことです。
第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
<引用元:電子政府の総合窓口 e-Gov>
退職代行サービスは、報酬を得る目的があることや、退職代行を業務として行なっていることは間違いないでしょう。
したがって、退職代行業社の提供するサービスが「法律事務」に当たる場合は、非弁行為ということになります。
例えば、退職代行業者が「有給消化の交渉」「未払い分の残業代の請求」などを会社に対して行うことは法律事務になるのでNGです。
交渉に関しては、弁護士はもちろんのこと、団体交渉が認められている労働組合でも対応できます。
退職代行サービスには、弁護士、労働組合、一般業者3つの種類があることを覚えておきましょう。
それぞれが対応できる業務内容は以下のとおり。
退職の申し出(申請) | 会社との交渉 | 裁判の対応 | |
弁護士 | ○ | ○ | ○ |
労働組合 | ○ | ○ | × |
一般業社 | ○ | × | × |
「退職の申し出する」という基本的な業務はどこでも受けられますが、それぞれ対応できる業務の範囲が異なりますので、目的に合わせてぴったりなサービスを選びましょう。
損害賠償など裁判の対応をお願いしたい場合は、弁護士への依頼が必須です。
しかし弁護士に依頼するとなると高額になることが多いので、裁判にまで発展する心配がなければ、交渉ができて値段のリーズナブルな労働組合のサービスがコスパが良くておすすめです。
失敗しない退職代行サービスを紹介!
「退職代行で成功するにはサービス選びが大切」ということは分かったものの、たくさんありすぎて選択に迷うこともあるかと思います。
そこで最後に、当サイトおすすめの退職代行サービスを紹介しておきますね。
それは「男の退職代行」です。男の退職代行は、当サイトで行った満足度調査で堂々のNo. 1を獲得しました。
男性ならまずチェックしておきたい退職代行サービスです!
男の退職代行の特徴
- 労働組合で交渉可能
- 即日退職も可能
- 全額返金保証あり
- 完全無料の転職サポート付き
- 就職が決まれば最大5万円のお祝い金あり
男の退職代行は、その名のとおり男性に特化したオリジナリティのあるサービスです。
労働組合が運営しているので、有給消化や退職日調整などの交渉もしっかり行ってくれます。
退職成功率100%という実績もあり、信頼感は抜群ですし、万が一失敗した場合には全額返金してもらえるので安心です。
これはサービスに自信がないとできないことですね。
後払いもできるので、金欠時でも今すぐに退職代行で会社を辞められます。
退職代行サービス名 | 男の退職代行 |
利用料金 | 26,800円 |
総合評価 | |
確実性 | |
サポート満足度 | |
スピード満足度 | |
料金満足度 |
料金(社員) | ¥26,800 | 料金(アルバイト) | ¥19,800 |
---|---|---|---|
対応可能時間 | 24時間対応 ※有人対応は平日土日営業時間内 | 支払方法 | 銀行振込 クレジットカード コンビニ決済 ペイパル 楽天ペイ キャリア決済 |
追加料金 | なし | 相談方法 | Line メールフォーム |
全額返金保証 | 〇あり | 相談回数の制限 | 無制限 |
弁護士による代行 | ×なし ※弁護士監修はされている | 労働組合による代行 | 〇あり |
転職・再就職支援 | 〇あり 総合転職エージェントと提携。 | 転職祝金 | 〇あり 最大5万円(条件有) |
退職代行実績 | 3,500件以上 | 運営会社 | 退職代行toNEXTユニオン(ネクストユニオン) |
男の退職代行は男性専門のサービスですが、女性には女性専門のわたしNEXTがおすすめです。
運営元が同じなので男の退職代行と同様のサービスが受けられますし、女性が相談しやすい雰囲気なので、退職代行に抵抗を感じている人でも安心して相談できます。
円満に退職したいなら最低限マナーを守ろう
退職代行で辞める場合、退職の手続きはほぼ全て代理してくれますが、最低限のマナーは守るようにしましょう。
繰り返しになりますが、マナーは次の3つです。
- 引き継ぎ書などを用意しておく
- 貸与物は必ず返却する
- 退職届は自分で作成する
引き継ぎ書やデータの作成は、退職日が迫ってくると慌ててしまいがちなので、早めに準備しておくと安心です。
貸与物は最終日に返せるものはまとめておき、返せないものは郵送します。退職届については、担当者がきちんと教えてくれるので、それに従って作成すればOKです。
最低限3つのポイントを押さえておけば、大きなトラブルの心配もなく無事退職日を迎えられるでしょう。
退職代行で最低限のマナーを守りつつ、スムーズな退職を実現してくださいね。